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【ネタバレなし】「ライフ・アクアティック」のあらすじ・感想。軽すぎて何も残らない映画

今回取り上げる映画は「ライフ・アクアティック」
奇才ウェス・アンダーソン監督が描く、未知の生物との遭遇あり、手に汗握る銃撃戦ありの、本格海洋アドベンチャー(?)です。

果たしてどんな内容なのか?
まずはあらすじとキャストからどうぞ〜。


「ライフ・アクアティック」のあらすじ・キャスト

【あらすじ】
著名な海洋学者でありドキュメンタリー監督でもある、スティーブ・ズィスー。
世界中から集まったクルーたちとともに海を巡り、珍しい生物たちの姿をフィルムに収め続けてきた。

ところが最新作の撮影中、長年の相棒であったダイバーが「ジャガーザメ」なる謎の生物に襲われ、命を落としてしまう。
そのうえジャガーザメの撮影にも失敗し、彼の評判は散々なことに。

相棒のかたきをうつため、また自身の名誉を取り戻すため、スティーブは再び海へと漕ぎ出していく……

【キャスト・基本情報】
出演: ビル・マーレイ、オーウェン・ウィルソン、ケイト・ブランシェット、ジェフ・ゴールドブラム、ウィレム・デフォー
監督: ウェス・アンダーソン
上映時間: 118分

ネタバレなし感想。ひたすら軽くてあまり印象に残らない

「ライフ・アクアティック」、あらすじだけ聞くと血湧き肉躍る冒険アクション映画って印象ですが、実際は全然違います。

やたらポップな服に身を包んだおっさんたちが、つくりものみたいな船でオモチャみたいな動物たちとたわむれるという、大人の絵本みたいな映画なのです。

一応は「親友の命を奪った"ジャガーザメ"を殺す」という復讐のストーリーがあるにはあるんですが、主役のスティーブを演じるビル・マーレイが、あんまり真剣に復讐を狙っているように見えないんですよ笑


BGMもボサノヴァギターだし、終始ノリが軽いんだよなー

もっとへんてこな海洋生物たちを出してほしかった

この映画に登場する生き物たちは、ストップモーションアニメで描かれています。
色彩や形状にも現実感が全然なくて、海の中をカメレオンみたいな爬虫類が泳いでたりするんですよね笑
「あ、生き物をリアルに描くつもりがないんだな」ってことは、映画序盤でケイコウフエダイ(ピンク色に光る鯛)の群れが現れる時点で観客にもわかります。

だから「いったいどんな生き物が出てくるのかな?」って期待が生まれるんですけど……
海の生き物の登場シーンはびっくりするほど少ないです。
まぁ珍しい生物に遭遇すること自体まれなんだし、それが現実的なのかもしれませんが。

冒頭で登場するクレヨンタツノオトシゴの色づかいやヒレの動きがとても心地よくて、ずっと見てたいな〜と思えるくらいだったので、余計期待しちゃったんですよねぇ。

肝心の「ジャガーザメ」の造形に関しても、う〜ん……というレベルだし。
ウェス・アンダーソン、クリーチャーに関してはあまり関心がないのかもしれませんね。

「死」の描き方はさすがのウェス・アンダーソン節。とてもよい

軽快でオフビートな味で知られるウェス・アンダーソン監督ですが、その作品の中では意外とあっさり人が死にます。
それも、「えっ死んじゃったの」と悲しむヒマもないくらいあっけなく。

「ライフ・アクアティック」でも、ある重要なキャラクターが唐突に死を迎えてしまいます。
でもこのキャラクターの死こそが、ひたすらに軽い「ライフ・アクアティック」にかろうじて質量を与えているとも言えるのです。
軽いBGMに軽いジョークばかりで、最後まで誰も傷つかない映画だったら、本当に何も残らない映画になっちゃったんじゃないかな。


ラストシーンの高揚感も、悲劇があってこそ引き立つんだと思う


ということで「ライフ・アクアティック」、ウェス・アンダーソンのよっぽどのファンでない限りは観なくてもいいかな〜という作品でした。
彼の独特のタッチは健在なんですが、一般観客にはついていくのが大変だと思いますね。

ウェス・アンダーソン監督作品の中では断トツでオススメなのは「犬ヶ島」です。
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