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【ネタバレなし】「ファースト・マン」の感想。宇宙開発という「戦争」を描いた映画

「ラ・ラ・ランド」の監督デイミアン・チャゼルと、主演俳優のライアン・ゴズリングが再びタッグを組んだ最新作
「ファースト・マン」を観ました!

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(出典:映画『ファースト・マン』公式サイト)

人類で初めて月に降り立った宇宙飛行士、ニール・アームストロング船長を題材にした壮大なドラマです。

ネタバレなしで感想を書いていきます!
まずはあらすじとキャストからどうぞ〜。

「ファースト・マン」のあらすじ・キャスト

【あらすじ】
1961年。
NASAのテストパイロットであったニール・アームストロングは、試験機の飛行中に誤って大気圏外に出てしまう。
なんとか地上へと帰還したニールだったが、これが原因で地上勤務を命じられることに。
また同じ頃、彼は幼い娘を脳腫瘍のため失ってしまった。

その後、ニールはアポロ計画へと志願し、宇宙飛行士としてのキャリアを歩み始める。
相次ぐ事故、同僚の死、家族からの反発。
ニールに様々な困難が降りかかる中、1969年7月16日、アポロ11号打ち上げの日が刻々と迫っていた……


【キャスト・基本情報】
監督: デイミアン・チャゼル
出演: ライアン・ゴズリング、クレア・フォイ
上映時間: 141分

ネタバレなし感想。宇宙開発の恐ろしさが手ブレしまくりの映像で綴られる映画

とりあえずね、チャゼル監督に僕はひとことこう言いたいです。


映像ブレすぎだろ! 気持ち悪くなるわ!!


「ファースト・マン」、特に前半は映像がめちゃくちゃ手ブレしまくりなんです。

冒頭、ニール・アームストロングのテスト飛行の場面から映画が始まります。
あわや航空機事故寸前というほどの危険な状況なので、視界がガタガタ揺れるのはまぁ仕方ない。

ところが、場面がニールの家の中に切り替わってからもなお、ずーっと画面が揺れっぱなしなんですよ。
まるで素人が昔の8ミリカメラで回して撮ったような映像が延々続きます。

これはさすがにやりすぎじゃないっすかねぇ……。
劇中で、NASAの平衡感覚訓練でぐわんぐわん振り回されゲロを吐きまくる宇宙飛行士たちのように、僕も危うくグロッキーになりかけました。
映画館で気分が悪くなったのは「武器人間」以来ですわ。


ってわけで、乗り物酔いしやすい人は十分注意して観に行ってください……。


肝心の映画の中身に関してですが、宇宙開発を「戦争」として描いているのが興味深いな〜と思いながら観てました。

舞台となっている1960年台は、米ソ冷戦のまっただなか。
宇宙開発は、まさに資本主義と共産主義が覇権を争っていた戦場だったのです。

当時アメリカは完全にソ連に遅れを取っていて、人類初の宇宙飛行を成し遂げたのも、船外活動に成功したのもソ連が最初。
それを挽回すべくNASAがぶち上げたのが、人類初となる月面着陸だったんですね。

ところが宇宙開発は未知の部分が多く、どんどん犠牲者を出していきます。
ニールの周りでも次々と同僚がミッション中の事故で死んでいき、ついこの間まで幸せだった隣の家庭が壊れていく。

まるで、戦時中の日本を見ているようでしたね……
いつ誰が突然死ぬかわからない。
明日死ぬのは自分かもしれない。
60年台のアメリカに、国家の威信を背負いながら、そんな危険な世界に生きた人たちがいたわけですよ。

多額の金と、多くの犠牲を払ってまで、なぜ彼らは月を目指すのか?
月から帰還してのち、ニールは何を想うのか?


ライアン・ゴズリングの終始淡々とした表情が印象的

月面着陸ミッションの描写は割と想定内

アポロ11号を扱った映画ということで、みんな当然「月面着陸」のシーンが気になると思うんですよね。
予告編でもちらっと映っていますが、実際、映画もこのシーンがクライマックスとして用意されています。

きれいなシーンですよ。
着陸船のハッチが開いた瞬間まったくの無音になって、荒涼とした月面と漆黒の宇宙空間がグワッと眼の前に広がる……

でも、期待を上回るほどの迫力や美しさではありませんでした。
あくまで想像の範囲内という感じ。
IMAXの大画面と高画質で観たらまた違うのかなぁ?
そうだとしても、画面のインパクトでいえば「ゼロ・グラビティ」とかもっとすごい映画はたくさんあるように思います。

アポロ11号の月面着陸という、みんなが知ってる歴史的事実を扱った映画という時点で、想像を大きく超える画面づくりをするのは難しいのかもしれませんけどね。

ニールが月面で最後に行う「ある行為」についても言及しておく必要があるでしょう。
僕は最初観たとき「はあああ!? なんじゃこりゃ!? んなわけあるか!!!」とズッコケてしまいました笑

でも、これは僕の無知からくる完全な勘違いでありまして……
ニールは、月に行って「あること」をしたのではないか?
というのは、長年に渡って宇宙開発の歴史に残っている謎なんだそうです。

真実を明らかにしないまま、ニールはこの世を去ってしまったので、ほんとうのことを知る人はもう誰もいません。
……ってな有名なエピソードなので、皆さんも「なるほどそうなんだ〜」くらいのニュートラルな視点で観てください。
決して荒唐無稽な展開ではございませんのでね。

↓映画原作となった、ニール・アームストロング船長の伝記はこちら↓
日本語版はプレミアがついてとんでもない値段で売られてますが、原著は手軽に手に入ります。
ちなみに、「無料」で楽しめるAudible版もありますよ。*1

*1:2018年10月現在。

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