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【ネタバレあり】映画「フェルディナンド」の感想。悪い意味で子供向けの映画

今日紹介するのは「アイス・エイジ」シリーズでおなじみ、ブルースカイの最新作「フェルディナンド」です。

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原作は、絵本「はなのすきなうし」。もはや古典ともいえる作品で、1938年にはディズニーによってアニメ映画化されています。

あらすじ

闘牛を育てる牧場に生まれた牛のフェルディナンドは、争いが苦手で花を愛する、優しい心の持ち主。とある衝撃的なできごとをきっかけに、彼は牧場を脱走。途中、あやうく崖から落ちそうになっていたところを救われ、ニナという女の子の家で育つことになる。

それから数年後。立派な牡牛に成長したフェルディナンドは、毎年恒例のフラワーフェスティバルにこっそり忍び込む。ところが蜂にお尻を刺されてしまい暴走、フェスティバルをめちゃくちゃにしたあげく、危険だということで当局により連行。ニナの元から引き離されてしまう……。


↓以下、ネタバレを含みます↓

子供だまし。大人の鑑賞に耐える作品ではない

なんか最近「君は君のままでいいんだよ!」っていうアニメ映画、多くないですかねぇ。アニメに限らず、同時期に公開された「グレイテスト・ショーマン」っていう作品もありますが。ぶっちゃけ飽きてきました。

「フェルディナンド」もそんな作品で、まぁメッセージはそれでも別にかまわないんですが、ストーリーの作り込みが甘々で、子供だましもいいとこだなってのが率直な感想でした。

まずね、主人公の名前ですよ。この作品、人間と動物は言葉で会話できない設定になってるんですよね。主人公は牧場ではフェルディナンドと呼ばれていたかもしれないけど、自ら「僕、フェルディナンド!」と人間に名乗ることはできないんです。なのに、なぜニコからフェルディナンドと呼ばれていたの? おかしくね? たまたま同じ名前をつけたってこと?

あと、ニコとフェルディナンドが一緒のベッドで寝るってのも意味わかんない。臭くないの? あと、一緒に寝るなら角くらい切ったらどう? 危ないよ。

フェルディナンドがフラワーフェスティバルで大暴れするシーンはけっこう笑えましたが(特におばあちゃんとのシーン)、ケガ人が出てないとはいえ、あれだけ大暴れしておいて牧場送りってのもご都合主義に感じます。普通は屠殺場送りでしょ。原作の絵本はそういう展開だから仕方ないのかな。昔話だと思って見るしかないのかも。

そっから先の昔の仲間達の再会場面は、ひたすら退屈で半分寝てましたわ……。

牧場を脱出してマドリードに向かう場面もご都合主義ばっか。車に牛が2頭も3頭も乗れるわけないでしょ。駅のプラットフォームの下に牛が隠れるってのも大きさ考えると無理じゃね? シーンによってフェルディナンドたちの体の大きさが変わってるんじゃないのか。

劇中で一番おもしろかったのは、フェルディナンドと闘牛士の立場が逆転するところですかね。赤いマントをフェルディナンドが奪って、闘牛士を翻弄するところはカタルシスを感じました。

でも、その後の観客の反応はどうなんだろう? 全員総立ちで白いハンカチを振っていましたが、これは牛を素晴らしく仕留めた闘牛士に与えられる賞賛の印です。ん〜、でもフェルディナンドは闘牛士を殺したわけじゃないですよねぇ? じゃあ観客は何を観に来てたの? 闘牛士がフェルディナンドを仕留めるのを期待してたんじゃないの? 珍しいものを観れたかもしれないけど、ブーイングのひとつも起こらないのはさすがに変じゃない?

それに、闘牛場のど真ん中でニコとフェルディナンドが抱き合っていいシーンみたいになってるのも謎。つまみ出せよ! 牧場主がなんかいい表情してんのも意味わからん。だってあなたニコのこと知らないでしょ?

序盤であれだけ強調されてた「花が好き」って設定も、途中完全に忘れ去られてますからね。最後の最後になって「あー、そういえばこいつ花が好きだったね」って出てくる程度。なんだかなぁ。

劇場にいた子どもたちは割と楽しそうに見てました。でも付添の大人にとってはひたすら退屈な映画。これほど「子供向け」な映画も久々に観ましたねぇ。

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