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【ネタバレ無し】「仁義なき戦い 広島死闘編」の感想。対象的なふたりの主人公が魅力的!

深作欣二監督によるバイオレンス映画シリーズ「仁義なき戦い」。
そのシリーズ2作目となる「仁義なき戦い 広島死闘編」を観ました!
1作目とは視点を変え、殺し屋と新興勢力のリーダーというふたりの若者を主人公に据えた、シリーズでも異色の作品です。

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(出典:仁義なき戦い 広島死闘編 - Amazon)

ネタバレ無しで感想を書いていきます!
まずはあらすじとキャストからどうぞ〜。

「仁義なき戦い 広島死闘編」のあらすじ・キャスト

【あらすじ】
昭和25年の呉市。
傷害事件で服役していた山中正治(北大路欣也)は、出所後に空腹のあまり、食堂で無銭飲食を働いてしまう。
ところが、そこは呉市の大物ヤクザ村岡組の組長の姪、靖子(梶芽衣子)の経営する店だった。
さらに、村岡組の友好組織である大友連合会会長の息子であり、愚連隊を率いる大友勝利(千葉真一)がやってきて正治をリンチにかける。
勝利の狙いが村岡組のショバ荒らしだったこともあり、勝利の父・長次は正治に詫びを入れ、村岡組へと紹介する。
こうして正治は村岡組の組員となった。

しかし、ふとしたことで靖子と一夜を共にしてしまったことがきっかけとなり、正治は組を追われて福岡へと逃げる。
正治は滞在先で敵対する組の組長を射殺し、名うてのヒットマンとして裏社会で知られる存在となる。

そのころ勝利は、競輪場の利権を手に入れてどんどん規模を拡大していく村岡組を静観するばかりの大友連合会に愛想をつかし、独自の勢力を率いて「大友組」を結成。
これが、村岡組 vs 大友組の血で血を洗う抗争の幕開けとなるのであった……


【キャスト・基本情報】
監督: 深作欣二
出演: 北大路欣也、千葉真一、梶芽衣子、菅原文太、金子信雄
上映時間: 100分

ネタバレ無し感想。悲しきヒットマンと暴れ馬、対象的なふたりの主人公が鮮烈!

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(出典:仁義なき戦い 広島死闘編 - Amazon)


「仁義なき戦い」シリーズの主人公は、菅原文太演じる広能昌三です。
しかしこの「広島死闘編」は毛色の違う番外編的な扱いで、広能の出番はあまりありません。

「広島死闘編」の主人公はまず、北大路欣也演じる山中正治。
元特攻隊という経歴をもつ忠義に厚い男で、その後何人もの人間を手にかける殺し屋となるのですが、どこか悲しい影を漂わせているのが印象的です。
広島抗争の主要人物であり"殺人鬼"の異名をとった、山上光治という男がモデルになっています。

そしてもうひとりの主人公が、千葉真一演じる大友勝利。
「仁義なき戦い」シリーズのなかでも屈指の人気キャラクターで、その理由は一度見ればわかります笑
黒の帽子にサングラス、赤シャツという奇抜なファッション。
常に角材を持ち歩き、どぎつい広島弁で相手を威嚇。
実際に目の前にするとぜったい怖いと思うんですが、スクリーン越しに見るとどうにもユーモラスなんですよね〜。

この対象的なふたりの主人公があまりに鮮烈。
「広島死闘編」はサイドストーリー的作品ながら、本編にも劣らない魅力があります!

このふたりのスピンオフ作品がもっと観たいぞ


山中正治は、戦争で悲しい運命をたどった日本人の象徴

「仁義なき戦い」シリーズは、戦中〜戦後の日本社会を裏テーマとして描いています。
前作「仁義なき戦い」では、組のために命を賭して戦ったり都合のいいほうに立場を変えたりする組員たちを、なんの疑いもなく国家のために命を捧げた兵隊や、敵国だったはずのアメリカに平気で媚びを売る有力者に重ね合わせていました。
深作欣二監督の、ヤクザの抗争を通して日本社会を描く視点に注目するのも「仁義なき戦い」を楽しむポイントです!

今作「広島死闘編」は主要登場人物が少ないこともあり、さらに個人レベルの物語にスポットが当てられています。
その象徴的な存在が、主人公の正治です。

正治は特攻隊出身で、出撃前に終戦をむかえてしまい生き残った男。
つまり死に場所をなくしてしまった若者なんですね。
愛用する44マグナムを手に「これはわしのゼロ戦じゃ」とつぶやくシーンがあります。
まさに、戦場に行けなかった正治が新たな戦場をヤクザ社会に見つけ出したことを表してるわけです。


鬱屈したエネルギーを暴力にぶつけるのは今も昔も同じだね


ここから先は詳しく書くとネタバレになるのであえてぼかした書き方をしますが……
正治は、国家のために悲しい運命をたどったすべての日本人を代表するような存在として描かれているんですよ。

太平洋戦争中は「お国のために」の号令のもと、悲惨な死に方をした人が大勢いました。
ニューギニアなどの南方戦線では、補給物資も届かずジャングルの中に閉じ込められ、大勢の日本兵が餓死しています。
爆弾を抱えたゼロ戦で体当りする「神風特攻隊」は、訓練したパイロットたちを弾薬としてしかみなさない、人間性のかけらもない作戦でした。
唯一の地上戦となった沖縄戦では、軍人だけではなく民間人も戦闘に巻き込まれ、集団自決を迫られたケースもありました。

「組のため」
「親のため」
「仁義のため」
こうした物語を信じてひとり戦い続ける正治が、どんな運命をたどるのか。
公開当時の1973年、戦後30年近くがたち戦争を知らない世代も増えつつある当時の観客が、どのような思いでスクリーンを見つめていたのか。
そんなことを想像しながら観てほしい一作です。

「仁義なき戦い 広島死闘編」を無料で観る方法!

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