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「ジオストーム」のネタバレなし感想。これディザスタームービーじゃないの?

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(出典: 映画『ジオストーム』オフィシャルサイト)

気象コントロール衛星とその暴走によって引き起こされる異常気象の脅威を描いた映画「ジオストーム」を鑑賞してきました!


あらすじ

洪水や旱魃など、度重なる異常気象によって人類の文明そのものが危機にさらされた近未来。世界各国は団結し、地球の気象を完全にコントロールする人工衛星「ダッチボーイ」を開発した。これにより自然災害を未然に防ぐことが可能となり、世界には平和が訪れた。

数年後、国連軍の部隊がアフガニスタンのど真ん中で住民ごと凍結した村を発見する。それを皮切りに、香港、リオデジャネイロ、東京など世界各地で異常気象が多発し始める。どうやら何らかの原因でダッチボーイが暴走しているらしい。

このままでは、連鎖的に発生する大規模自然災害 = ジオストームが地球を滅亡に追いやってしまう! なぜダッチボーイは暴走したのか? 人類はこの危機を乗り越えることができるのか?

ディザスタームービーを期待していくとがっかりするぞ!!

地の底から炎上する香港! 渋谷を襲う巨大な雹! 寒波に凍りつくリオデジャネイロ! 予告編に登場する数々の自然災害の映像から、これは新しいディザスタームービーがやってきたぞと期待する映画ファンも多いでしょう。

が! 残念ながら「ジオストーム」はディザスタームービーではありません。

と、言うのもですね。「ジオストーム」で取り上げられている自然災害は、人工的に作り上げられた災害なんですよ。これは予告編でも触れられている通りで、気象をコントロールする衛生が何らかの理由で暴走してしまったので、それを止めるってのが物語の基本的な筋書きになります。

つまり、この映画の人類の敵は自然ではない。必然的にディザスタームービーにはなりようがないっちゅうわけです。自然災害は「衛生を放っておくと大変だ!」というアイコンにすぎなくて、ミサイルが降ってくるでも世界中のコンピュータが止まるでも、なんでも他のものに置き換え可能なんですよ。

それなら「vs 衛星の暴走」パートがちゃんと描かれてれば別によくね? って話ですが、残念ながらこれがひどい。自然災害のCGに予算全部吸い取られちゃった臭がする。ツッコミどころを挙げればキリがないんだけど、たとえば、宇宙ステーションに拳銃の持ち込みなんて許可されてんの? とかね。あまりに物語に没入できなくて、最後の最後まで予定調和感がぬぐえなかった。

ただし、異常気象の映像はすんごく良くできてますよ。村全体がカチンコチンに凍りついている場面の不気味さはつかみとしては十分だし、火を吹きながら崩壊していく香港の迫力は映画ならでは。ハリウッドではデタラメになりがちな東京もちゃんと描いてくれてたし。雷が高いところをことごとく避けて地面に直接落ちてくるってのはさすがにどうよと思ったものの、そこは絵面を優先したってことで大目に見ましょう。

まぁ、全体としてみると「ゼロ・グラビティ」を水で薄めた上に「デイ・アフター・トゥモロー」と「ボルケーノ」を混ぜ混ぜしました、っていう、いったい俺は何の映画を観にきたんだって印象なのは否めないのですが。主演のジェラルド・バトラーをはじめ、俳優陣の演技はよかっただけにもったいない。特にジェラルドの娘を演じたタリタ・ベイトマンの泣きが印象に残っている。

個人的には災害シーンを除けばDVDで十分じゃねって感じなんですけど、どうしても全編大スクリーンで観たい!という人は、めちゃくちゃお金のかかったB級映画だとの覚悟をもって劇場へどうぞ。

日本での公開予定は2018年1月19日!

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